県産食材を食べよう!
今月はレタス
おいしい元気

食物繊維で “からだ”リセット

春から初夏にかけての旬の野菜といえばレタスだ。青々とした葉の一枚一枚に、食物繊維やビタミンEなどの栄養素を含んでいる。全国3位の生産量を誇る本県産のレタスを使って、和風パスタとみそ汁を作ってみた。生食が苦手な人にも喜んでいただけるレシピ。ぜひ食物繊維をとって、おなかから“からだ”のリズムを整えてほしい。

レタスの和風パスタ

エネルギー 415kcal
たんぱく質 14.4g
脂質 8.0g
食塩相当量 1.4g
食物繊維 3.9g
材料(1人分)
レタス60g(約2枚)、タマネギ30g、赤ピーマン20g、ベーコン20g、ニンニク2g、スパゲティ(乾燥)80g、油小さじ1、ゆずこしょう小さじ半分、麺つゆ小さじ1
作り方
  1. タマネギは薄切り、赤ピーマンは種を取り長さを半分にして細切り、ベーコンも細切りにする
  2. フライパンに油とみじん切りのニンニクを入れ、焦がさないように炒める。ニンニクの香りが出たらベーコン、タマネギ、赤ピーマンを加え炒める
  3. (2)にゆで汁とゆずこしょうを加え、ゆで上がったスパゲティとちぎったレタスを加える。最後に麺つゆで味を調える
メモ
  • レタスを包丁で切ると、含まれているポリフェノールが変色し茶色くなるので、手でちぎるとよい

レタスのみそ汁

エネルギー 33kcal
たんぱく質 2.3g
脂質 0.7g
食塩相当量 1.2g
食物繊維 1.0g
材料(1人分)
レタス30g、タマネギ20g、だし汁150cc、みそ9g(大さじ半分)
作り方
  1. タマネギはスライスし、レタスは食べやすい大きさに切る
  2. だし汁にタマネギを入れて煮る。次にレタスを入れ、一煮立ちしたらみそを加えて味を調える
メモ
  • レタスを油で炒めると、こくが出る。さらに熱を加えることでかさが減り、たっぷり食べることができる

食事は主食・主菜・副菜をそろえましょう

夜明け前から収穫作業夏場の管理に神経使う

県産食材
レタス栽培 昭和村橡久保
角田 伸一さん(37)

赤城山麓の傾斜地に、緑のじゅうたんを敷き詰めたような青々とした畑地が広がる。収穫期を迎えた昭和村のレタス畑だ。

「今年は巻きが良く、柔らかくておいしいですよ」と、角田さんは収穫の手を休めて笑顔を見せた。土壌作りから苗の定植、薬剤散布まで機械化が進んでいるが、収穫だけは昔ながらの手作業に頼っている。

専用の包丁を使い、レタスの葉を傷つけないように、慎重に根元近くへ刃を入れ、一株ずつ茎から切り離してかごに入れていく。切り口から青臭い独特の香りが漂う。

後継者として頑張る

東京農大短期大学部を卒業、家業を継ぐため帰郷した。17年前のことだ。「長男なので農業後継者になるのは当然と思っていました」と振り返る。小学生のころから苗の水くれなどを手伝い、高校時代はトラクターを運転して父親を助けた。

野菜王国と呼ばれる昭和村にあって、レタスの栽培面積は群を抜いている。角田さんの家も8ヘクタールを栽培している。「これから10月まで収穫作業が続くので大忙しです」。両親と3人で力を合わせ、足りないところはパートを雇って毎年乗り切っている。

「一番つらいのは夜明け前からの収穫作業です」。午前2時半に起床、3時半から作業を開始し、6時半にはJAの集荷場に運ぶ。ここから素早く首都圏などに出荷される。開店と同時に店頭に並べているスーパーでは、「朝採りレタス」として人気があるという。

「葉もの野菜は新鮮さが命。消費者に喜んでもらえれば、眠いのも我慢できます」

生で食べるのが一番

レタスは生育適温が15~20度と冷涼な気候を好む。水はけの良い土壌とともに、昭和村が一大産地になり得たゆえんだが、暑さに弱いので夏場の管理を怠れない。

「特に梅雨時は病害虫にやられやすいので気が抜けません。一晩で広範囲に被害を受けたこともあります」

収穫量や品質は、土壌作り、肥料、病害虫対策の良しあしで決まる。「実践を通して、父から学んでいるところです」と謙虚に話す。近い将来、父親に代わって屋台骨を背負っていかなければ─という気概が、言葉の端々に垣間見える。

「レタスは健康にいいので毎日食べています」。サラダにしたり、炒めたり、浅漬けにしたりと、食べ方はいろいろ。しかし、生で食べるのが一番だと言う。「シャキシャキとした食感がたまりません。採りたては最高です。ぜひ味わってみてください」

発行
上毛新聞社営業局「元気+らいふ」編集室
FAX.
027-254-9904