2013年の国民生活基準調査によると、要支援、要介護となった原因は「転倒・骨折」「関節系疾患」が25%を占めています。筋力やバランス能力が低下すると、ふらつきや転倒の危険が高まります。バランス運動を通じて転倒しにくい体をつくりましょう。 健康長寿 バランス 転倒予防にはバランス改善 転倒の要因のうち、筋力低下、転倒歴、歩行能力の低下、バランス能力の低下による危険度が高くなっています(図1)。 転倒予防には筋力トレーニングが最も大切ですが、日々の生活の中でも、歩く姿勢に気を付けたり、片足立ちなどのトレーニングでバランス能力を保つことが重要です。 挑戦しよう!両足と片足の運動 あえて不安定な姿勢や条件を課して、体が倒れないようにするのがバランス運動の基本です。簡単で単純なものから複雑なもの、高度なものへと徐々に難易度を上げていきましょう。 立った姿勢での運動の場合、近くに椅子や机、壁などすぐにつかまれる物があることを確認してから行ってください。 運動1 両足で立った姿勢の運動 ダンデムスタンス 手を腰にあてた姿勢で、1本の線上に両足を前後にして立ち、10秒続ける。不安定な姿勢になるので転倒に気を付ける。 ポイント 足指を使って体を支える 慣れてきたら、視線を変えて斜め上を見ながらすると効果的 ダンデムウォーク 前に出した足のかかとに後ろ足のつま先を完全に付け、1本の線上をゆっくりと歩く。継ぎ足歩き。 運動2 片足立ちの運動 日常の生活動作でも階段昇降や歩行など、片足支持が必要な場面は多数あります。片足立ちトレーニングをしてみましょう。 片足立ち 椅子や壁などにつかまりながら、片足で立ち約30秒続ける。慣れてきたら椅子から手を離して10秒続け、徐々に時間を長く。60秒を目指す。 片足立ち応用 足や手の位置を変え、不安定な状態をつくり、何度を挙げましょう。 両手を頭上に上げ、片足を後方に伸ばし、10秒続ける。慣れてきたら20秒までがんばりましょう!