県産食材を食べよう!
今月は豚肉
おいしい元気

疲れを吹き飛ばす 豚肉料理

気温や湿度が上昇し、蒸し暑い日が続くこの季節は、とかく食欲が落ちたり疲れがたまったりして、体調を崩しやすい。こんなときはビタミンB1を多く含む豚肉料理がおすすめだ。養豚の盛んな本県は、上質の銘柄豚がたくさんある。糖質の代謝を促進し、効率よくエネルギーに変える働きをもつビタミンB1を上手に摂取して、疲れを吹き飛ばそう。

ゆで豚

エネルギー 168kcal
たんぱく質 19.4g
脂質 7.0g
食塩相当量 1.4g
ビタミンB1 1.09mg
材料(1人分)
豚ヒレ肉80g、水・ネギ、ショウガ、酒を適宜、キュウリ30g、ニンジン15g、ミョウガ1個、シソの葉1枚、ニンニク1g、小ネギ5g、ミニトマト20g個、しょうゆ大さじ半分、酢大さじ半分、ごま油小さじ1
作り方
  1. 鍋に豚ヒレ肉、ネギの葉とショウガの皮を入れ、肉がかぶるくらいの水を入れて火にかける
  2. あくを取り、沸騰したら弱火にして20~30分ふたをして煮る
  3. 火を止め、そのまま冷ます
  4. 小ネギは小口切り、トマト以外の野菜は千切りにする
  5. 冷めた豚ヒレ肉を薄切りにし、野菜と一緒に皿に盛り付ける
  6. 酢・しょうゆ・ごま油を混ぜ合わせたたれをかける
メモ
  • 豚肉はモモ肉でも◎
  • たれに少量のラー油や練りごま、マヨネーズを加えても
  • 旬の野菜(ゆでナスやインゲン、ウド、セロリ、アスパラなど)を添えれば、彩りや栄養価もアップ

豆腐とミツバのスープ

エネルギー 32kcal
たんぱく質 2.7g
脂質 1.8g
食塩相当量 1.0g
ビタミンB1 0.05mg
材料(1人分)
絹ごし豆腐50g、ミツバ10g、いり白ごま0.5g、ゆで豚のスープ(ゆで汁)150cc、酒少々、塩1g、こしょう適宜
作り方
  1. 豚ヒレ肉のゆで汁に、さいの目に切った絹ごし豆腐を入れ、酒・塩・こしょうで味を調える
  2. 器に盛り、ミツバと白ごまを散らす
メモ
  • タマネギと卵など、好みによって具材をチェンジ
  • ゆで汁にはうま味や豚肉の栄養素が溶けているので、スープにすれば栄養たっぷりの1品に

食事は主食・主菜・副菜をそろえましょう

おいしい肉を食卓に 愛情を注いで育てる

養豚 渋川市赤城町
依田 恵輔さん(31)

全国有数の養豚県として知られる本県は、地域の特色を生かした多くの銘柄豚が飼育されている。「榛名ポーク」もその一つ。赤城山西麓の自然豊かな農場で育った豚は、肉質が柔らかく濃厚な風味が特色で、「しゃぶしゃぶにしてもおいしい」と人気がある。

「養豚の仕事は楽しいし、やりがいもあります」と話す依田さんの表情には、充実感がみなぎっている。農場を経営するオーケーコーポレーションに入社して8年。「おいしい肉を家庭の食卓に届けたい」との思いで日々、豚の世話に従事している。

肉豚は1万2000頭飼育

農場は標高700メートルの傾斜地にあり、約17ヘクタールの敷地に20棟を超える豚舎が、川の字のように整然と並んで建っている。中には長さが100メートルという大きな豚舎もある。

「ここでは母豚1800頭、肉豚1万2000頭、子豚4000頭を飼育しています。私の担当は子豚の世話です。とってもかわいいので、作業に没頭していると1日があっと言う間に過ぎてしまいます」と笑顔で話す。

豚の成長は非常に速く、母豚の出産から約180日で肉豚として出荷が可能になる。この間、哺乳期(約20日)、人工乳期(約50日)、子豚期(約50日)、肉豚期(約60日)の各発育段階に合わせて人工乳や飼料を与えて肥育している。

「豚はとてもデリケートな動物なので、驚かせたり衛生状態が悪かったりすると、ストレスで病気にかかりやすくなります」。特に子豚の場合、発育に影響するので、豚舎の洗浄や健康管理に細心の注意を払っている。

飼料に独自の工夫を

豚肉の味は健全な発育と、食べさせる飼料によって大きく左右されるという。「当農場にはきれいな空気と、山の天然水を使った飲み水が豊富にあり、飼育環境はとても良いと思います」と依田さん。

飼料についても、豚の出荷60日前からカロリーの高いトウモロコシを使用せず、でんぷん質の多いマイロ、麦、イモ類を使った飼料を与えるなど工夫しており、これが独特の肉のうまさを生み出しているようだ。

かつての養豚業は3Kの暗いイメージが強かったが、いまや機械化が進み、餌や水やりは自動化され、手作業は少なくなっている。「その分、豚が快適に過ごせる環境づくりと体調管理に時間を割いています」と話す。特に怖いのは「豚流行性下痢」などの感染症で、豚舎を出入りする際の消毒を徹底している。

「愛情を注いで育てているので、自信を持って榛名ポークをおすすめしています」と力強く語る。

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