県産食材を食べよう!
今月はヤマト芋
おいしい元気

胃腸の働きや 免疫力アップ

良質なたんばく質が豊富なことから「畑のウナギ」とも呼ばれるヤマト芋。消化酵素のジアスターゼやカリウム、食物繊維なども豊富で、疲労回復や免疫力のアップなどにも効果がある。本県特産のヤマト芋を食べて、元気な毎日を送って欲しい。

おじま汁

エネルギー 124kcal
たんぱく質 9.7g
脂質 0.1g
食塩相当量 1.3g
材料(1人分)
ヤマト芋50g、片栗粉小さじ1、水小さじ1、大根20g、白菜1Og、ニンジン10g、シイタケ半分、鶏ささ身25g、インゲン20g、だし汁180cc、酒小さじ1、塩1g、しょうゆ1g
作り方
  1. ヤマト芋は皮をむき、すりおろす。水溶き片栗粉を加えて混ぜ合わせる。沸かした湯に団子状に落とし入れ、ゆでる
  2. 野菜は千切り、鶏肉は細切りにする
  3. だし汁に切った野菜と肉を入れ、煮えたら調味料を加え、団子とともに器に盛る
メモ
  • ヤマトイモの団子は、鍋物や煮物にしてもOK

ヤマト芋の磯辺揚げ

エネルギー 130kcal
たんぱく質 3.8g
脂質 4.2g
食塩相当量 0.4g
材料(1人分)
ヤマト芋70g、のり1/4枚、麺つゆ小さじ1、長ネギ1Og、揚げ油適宜
作り方
  1. ヤマト芋の皮をむいてすりおろし麺つゆを混ぜる
  2. すりおろしたヤマトイモをのりで巻き、油で揚げる
  3. もう一つは小口切りにしたネギを混ぜ、団子にして揚げる
メモ
  • ひじきの煮物など、混ぜる具材はお好みで替えてもよい

ヤマト芋のフライ

エネルギー 182kcal
たんぱく質 5.8g
脂質 9.5g
食塩相当量 0.4g
材料(1人分)
ヤマト芋50g、インゲン20g、ウインナー15g、小麦粉2.5g、卵4g、パン粉4g、揚げ油4.5g
作り方
  1. ヤマト芋をすりおろす
  2. 細かく切ったインゲンとウインナーを混ぜ、団子にする
  3. 衣を付けて油で揚げる
メモ
  • ピーマンやニンジン、ハムなどを入れてもOK
  • ケチャップとマヨネーズのオーロラソースをかけるとおいしい

*料理/田端 よしみさん

食事は主食・主菜・副菜をそろえましょう

安心・安全を第一に 土壌改良に力を注ぐ

県産食材
ヤマトイモ栽培 太田市
田端弘太郎さん(60)

栄養価が高く、滋養強壮にいいと言われるヤマト芋。古くから産地として知られる太田市周辺では、地元の人たちが「畑のウナギ」と呼び、情熱を持って栽培に打ち込んでいる。

田端さんもその一人。「農家を継いで40年になります」。父の代ではゴボウやネギなども栽培していたが、今はヤマト芋に専念している。毎年70トン余りを生産し、直売所の「道の駅おおた」などに出荷している。

数年前からコンビニ販売の「とろろそば」に「田端さんちの大和芋」として使用されており、年間の出荷量は道の駅を上回る。「最近はネットでの通信販売も増えています」

▼作業所でヤマト芋を調整する田端さん夫妻

ヒミツは有機肥料

▲間もなく収穫期を迎えるヤマト芋畑

ヤマト芋は乾燥に弱く、水はけの良い肥沃な土壌を好む。太田市周辺は利根川の恵によって栽培に適した大地が広がり、県全体の生産量の8割以上を占めている。

「恵まれた環境を最大限生かして、おいしいヤマト芋をたくさんの人に届けたい」と田端さん。種芋の植え付けから収穫、出荷まで一連の作業を、妻のよしみさん(60)と力を合わせて行っている。

収穫は11月から3月まで。間もなく始まるが、1年で最も忙しいのは春の土作りと植え付けの時季だという。「収量は天候にも左右されますが、高品質と収量アップには良い土作りが欠かせません」。土壌改良に力を注ぎ、肥料にも工夫を凝らす。「化成肥料はほとんど使用せず、油かすや魚粉、肉骨粉などをブレンドして発酵させた有機肥料を使っています。低農薬にも努めており、安心して食べていただけます」と自信をのぞかせる。

オリジナル品種「とろりん」

ヤマト芋は、長芋に比べて粘りとこくがあり、きめの細かいのが特徴。特に太田市産のヤマト芋は、すりおろしても箸でつまめるほどの強い粘りで、独特の風味や甘みとともに市場での人気を集めている。

形は棒状とイチョウの葉の2種類あるが、「どちらも同じ種芋からできます。味や風味は全く違いがありません」と、田端さんは解説する。実は夏場が高温で少雨の年はイチョウの形に、冷夏の年は棒状になる傾向があるという。

本県には、県農業技術センターが長年かけて開発したオリジナル品種「ぐんまとろりん」がある。皮をむき調理しやすい棒状に人気が高いことから、棒状になりやすいヤマト芋の育成と選抜を繰り返して、新品種として確立した。「昨年は太くて長い棒状のものがたくさん収穫できました」と田端さん夫妻。今年の出来栄えも楽しみにしている。

*制作協力/群馬県農政部ぐんまブランド推進課

発行
上毛新聞社営業局「元気+らいふ」編集室
FAX.
027-254-9904