水はけの良い土壌や日照時間に恵まれた群馬県の小麦生産量は全国4位。オリジナル銘柄「きぬの波」「さとのそら」「つるぴかり」などは安定した品質で供給され、高い人気を誇る。県製麺工業協同組合(星野陽司理事長)では11月16日、群馬の小麦文化に親しんでもらおうと県産小麦で作ったうどんを前橋市山王町の山王幼稚園(関口次雄園長)の給食に提供。約400人の園児と職員が具だくさんのたぬきうどんを楽しんだ。
県産小麦のうどん
いただきます!
人気の麺給食
同園では、月に1~2度麺給食の日を設けており、カレーうどんや広東麺、夏の冷やしうどんなど豊富な献立を展開する。関口よし子副園長は「子どもは麺が大好き。いつもおかわり用まできれいになくなる」と麺給食の人気を強調する。
この日は、伊勢崎市の井上製麺(井上芳之社長)が製造をした県産小麦100%のうどん麺が提供された。県製麺工業協同組合の新井一雄事務局長は「国産、さらには地元産の安心感を届けたい」と動機を話す。
旬の野菜やタンパク質とともに
メニューは、麺に具だくさんの汁をかけ、さくさくの天かすを添えて食べるたぬきうどん。同園栄養士の新井麻代さんが「うどんと一緒にたくさんの野菜やたんぱく質が取れるようにした」と話すように、ゴボウ、ネギ、ニンジンの野菜類と豚肉、ナルト、油揚げを朝から煮込み、柔らかく、小さな子どもでも手軽に栄養が取れるように工夫した。
年長組の教室では正午少し前に給食の時間がスタート。配膳が始まると、園児たちは「今日はうどんだ」「うれしいな」と喜びながら、風味豊かな県産うどんに野菜の甘みが溶け込んだつゆをかけてもらい自分の席へ。当番が「いただきます」の号令をかけると、真剣な表情で頬張った。
地産地消で安全な食を
具だくさんうどんや、郷土料理おきりこみのように、旬の野菜やタンパク質とともに食べる麺は群馬の粉食の碁本。同組合では「地産地消で子どもたちに安全な食を楽しんでほしい。また、食育の観点からも県産小麦でつくった麺給食の普及をはかっていきたい」(新井事務局長)と目標を定めている。
お問い合わせ
群馬県製麺工業協同組合
027-261-5692