県産食材を食べよう!
今月はズッキーニ
おいしい元気

調理を工夫し
免疫力アップ

ズッキーニはキュウリに似ているが、実はカボチャの仲間で、β-カロテンやビタミンEなどの栄養素をたくさん含んでいる。β-カロテンは油と相性がよく、一緒に摂取することで効率よく吸収でき、免疫力アップが期待できる。紹介したメニューのように、簡単なレシピでも調理を少し工夫すれば、季節の変わり目も元気に乗り切れるだろう。

チーズ焼き

エネルギー 113kcal
たんぱく質 5.3g
脂質 9.3g
塩分相当量 1.2g
材料(1人分)
ズッキーニ60g、チーズ20g、油小さじ1、塩・こしょう適宜
作り方
  1. ズッキーニは厚めの輪切りにする
  2. 油で両面を焼き、塩・こしょうで味を調える
  3. 焼いたズッキーニにチーズを載せる。ふたをしてチーズが溶けたら出来上がり
メモ
  • 味付けはバターしょうゆでもおいしい

塩昆布サラダ

エネルギー 67kcal
たんぱく質 1.3g
脂質 6.0g
塩分相当量 0.9g
材料(1人分)
ズッキーニ40g、塩昆布5g、ごま油大さじ半分
作り方
  1. ズッキーニは薄い輪切りにする
  2. 切ったズッキーニに塩昆布を載せ、最後にごま油をかける
メモ
  • ツナとマヨネーズで和えてもOK

ズッキーニカレー

エネルギー 495kcal
たんぱく質 8.0g
脂質 16.3g
塩分相当量 1.9g
材料(1人分)
ズッキーニ30g、カレー1袋、ご飯150g
作り方
  1. ズッキーニは厚めの輪切りにする
  2. カレーを鍋で温め、輪切りにしたズッキーニを加え2~3分一緒に煮て味をなじませる
メモ
  • ズッキーニは最後の仕上げに生の輪切りを加える

*料理/奥原 節子さん

食事は主食・主菜・副菜をそろえましょう

ハウス栽培に全力
欠かせぬ人工授粉

県産食材
ズッキーニ栽培 安中市
奥原 節子さん(66)

ハウス栽培においては、県内有数のズッキーニの産地、安中市。生産農家は20軒を数え、栽培面積は露地と合わせて4ha、年間の出荷量(2015年)は約23tに上り、年々増加している。

生産者の1人、奥原さんはご主人の賢一さん(66)とともに、6年前からズッキーニの栽培を始めた。家業として三十数年間、賢一さんが手掛けてきた養豚を廃業したのを機に、野菜栽培に転換した。

「苗が成長して実を付けるまで、いろいろと苦労はありますが、収穫の喜びは疲れを吹き飛ばしてくれます」

▼ハウス内でズッキーニの収穫作業を行う奥原さん

収穫作業は慎重に

大きなハウス内には、40~50cmほどに育った100株のズッキーニが、3列に整然と並んでいる。苗の定植から3カ月たち、収穫作業はピークを迎えた。

奥原さんは手袋をした手にはさみを持ち、大きな葉をよけながら濃緑色の細長い実を、一つ一つ慎重に切り取っていく。皮が軟らかく傷付きやすい。「少しでも傷が付くと、B級品になってしまうので、神経を使います」。長さが17~20cmで、見た目はキュウリにそっくり。JA碓氷安中が推奨しているラベンという品種だ。

ハウスに隣接する露地栽培の畑には、ゴールディという品種30株も花を付け始めた。直径6~7cmほどの卵形の黄色い実を付けるという。「もちろん出荷もしますが、花粉を採取するというもう一つの目的もあります」と奥原さん。実は雌雄異花のズッキーニは、人工的に授粉しないと正常な果実ができないのだという。

高品質を心掛ける

▲大きさ別に箱詰めされたズッキーニ

授粉作業は奥原さんの早朝の日課になっている。朝開いた花は、午前9時ごろにはしぼんでしまう。雄花を採取し、その日に咲いた雌花すべてに授粉を施す。続いて収穫作業を行い、大きさによってS、M、Lの3種類に分けて箱詰めし、JAに出荷する。

ズッキーニは高さ1mくらいまで成長しながら、1株で30~40個の実を付ける。「収穫作業は6月末まで続きます」と奥原さん。この間、施肥や水やり、ハウス内の温度管理などが欠かせない。害虫のアブラムシやウドンコ病対策などと合わせて、難しい作業は賢一さんに任せている。

ズッキーニが終わればゴーヤー、続いてブロッコリー、プチベール、下仁田ネギの栽培へと移っていく。「1年を通して切れ目なく収穫できるよう栽培品目を考えました」と賢一さん。ブランド化を目指している地元のためにも、常に高品質の作物出荷を心掛けている。

発行
上毛新聞社営業局「元気+らいふ」編集室
FAX.
027-254-9904