県産食材を食べよう!
今月は米
おいしい元気

疲労の回復や 血糖値を安定

新米が楽しみな季節になった。脱穀したばかりの米は、みずみずしくて香りがよく、甘みもあって一段と食欲をそそる。米のでんぷんはエネルギー補給や疲労回復とともに、コレステロールを抑え、血糖値を安定させる効果がある。そこで今回は、新米を使った炊き込みご飯を紹介しよう。肉や野菜もあわせて摂取し、栄養バランスを整えてほしい。

炊き込みご飯

エネルギー 417kcal
たんぱく質 10.2g
脂質 8.0g
塩分相当量 2.9g
材料(1人分)
米75g、シイタケ15g、しらたき25g、ニンジン20g、ゴボウ15g、牛肉20g、しょうゆ9g、顆粒だし4g、みりん9g、酒7g
作り方
  1. シイタケ、ニンジンはスライスし、ゴボウはささがきにする
  2. 洗った米に切った野菜、炒めた牛肉、調味料を加えて炊く
  3. 花形に切ったニンジンと肉巻きの残った煮汁で煮たらしらたきを最後に盛り付ける

肉巻き

エネルギー 181kcal
たんぱく質 5.5g
脂質 13.0g
塩分相当量 0.9g
材料(1人分)
牛肉30g、長ネギ5g、白菜15g、エノキ15g、ニンジン10g、干ぴょう1g、油2g、酒4g、みりん12.5g、しょうゆ12.5g、砂糖4.5g
作り方
  1. ネギ、白菜、エノキ、ニンジンは肉の幅と同じ長さに切る
  2. 牛肉で野菜を巻き、水で戻した干ぴょうで巻く
  3. 油で肉の表面を焼き、水に調味料を加えて煮立たせた煮汁で中まで火を通す
メモ
  • 残った煮汁でご飯用のしらたきを煮る

焼き豆腐~きのこあんかけ~

エネルギー 67kcal
たんぱく質 5.3g
脂質 2.3g
塩分相当量 2.6g
材料(1人分)
焼き豆腐40g、シイタケ10g、エノキ15g、しょうゆ4g、顆粒だし5g、片栗粉4g
作り方
  1. 焼き豆腐は食べやすい大きさ、シイタケは3mmのスライス、エノキは半分に切る
  2. 水に調味料を加え、切ったキノコを入れて煮る。さらに豆腐を加えて煮込む
  3. 最後に水で溶いた片栗粉を入れる

食事は主食・主菜・副菜をそろえましょう

目指せお米甲子園
毎年1500kgを収穫

県産食材
米の栽培 沼田市
利根実業高校食品文化コース

利根沼田地方では、良質な水と昼夜の寒暖差という恵まれた自然環境を生かして、「雪ほたか」などに代表されるおいしいブランド米がたくさん作られている。

「お利根ちゃん~実にうんまい!~」もその一つ。学習の一環として米作りを指導している利根実業高校が、4年前に商標登録した。少し長い名前だが、校名を織り込み、ストレートにおいしさを表現した。

品種はコシヒカリで、同校食品文化コースの2・3年生が中心となって毎年栽培しており、全国農業高校お米甲子園で2年連続、金賞を受賞した実績を持つ。

▼小学生と合同で行われた稲刈り

小学生と合同稲刈り

10月初め、同コース3年生21人と、近くの升形小学校5年生32人が参加して、稲刈りが行われた。「今年はまずまずの出来です」と実習教員の佐藤和彦さんが、日焼けした顔をほころばせた。高校の北側に広がる32aの田んぼで、黄金色に染まった稲穂がこうべを垂れて風に揺れていた。

春の種粉まきから田植え、草取り、稲刈りまで、両校は交流しながら一緒に稲を育ててきた。この日は全員が5班に分かれて作業を開始。小学生たちは高校生から鎌の持ち方なとを教わり、手作業で稲の刈り取り方を体験。続いてコンバインを操作して、機械による農作業の簡素化やおいしい米作りの大変さなどを、身を持って学んだ。

食品文化コース部長の渡辺美優さんは「小学生との合同作業はとても楽しいです。卒業後は農業を支える仕事に就きたいと考えているので、今回の指導体験をいろいろな形で生かしていきたい」と力強く語った。

「戦国米セット」で販売

▲脱穀作業に打ち込む高校生たち

収穫した米は脱穀後、利根沼田地域の他のブランド米(5つ)とともに、地域ゆかりの戦国武将・真田氏にちなみ「戦国米セット」として販売される。

「お利根ちゃん」の収量は毎年1500kg余りに上るが、完売となる人気ぶり。おいしさの秘密は、低農薬やはざ掛け、竹炭使用など、手間ひまをかけた栽培法にあるという。「農薬は除草剤を1回使うだけです」と佐藤さん。さらに、刈り取った稲は1週間ほど天日干しするため、甘みやうまみが増すのだという。土壌に竹炭をすき込むことで、窒素の分解に役立っている。

「いろいろな作業を嫌がらずに取り組んでいる生徒たちの情熱も、おいしさにつながっていると思います」と野沢次男教諭。

渡辺さんは「お米甲子園で久しぶりに金賞を受賞したい」と目を輝かせる。そして、12月に升形小で開かれる収穫を祝う会で、小学生たちと交流しながら新米を味わうのを楽しみにしている。

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