運動で風邪予防
~免疫力アップの秘訣~
「人間は動くことによって正常に機能するようにできている」。この言葉が象徴しているように運動することで、さまざまな免疫機能が活発になり、上気道感染症(風邪など)・糖尿病・高血圧・脳血管感染症・がん・リウマチ・アレルギーなど、多くの疾患予防・改善をもたらすといわれています。
①ウオーキング・ジョギング方法
ひと昔前の運動部では、風邪をひくと「身体の鍛え方がたりない」といわれたものです。本当のところはどうなのでしょうか。「Jカーブモデル」というのがあります(図1)。これは運動負荷と上気道感染リスクの関係を示したものです。
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運動をしていない人は、適度な運動(中等度)している人より感染症にかかりやすい。)
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自分にとって過度な運動(高強度)になればなるほど、上気道感染症にかかりやすい。
要するに、「ほどほどの運動」をしていることが免疫力をあげるコツです。
では、「ほどほどの運動」とは。答えはこれです。「一日あたり30分以上2時間以内の規則的な中等度の運動を継続すること」。中等度とは、「きついと思わない」程度のジョギングやウオーキングです。ラジオ体操などを織り交ぜても大丈夫です。
久しく運動していない人は、「楽だなと思う」程度から始めてください。最初から頑張ると体がびっくりしてついていけなくなってしまいます。無理なく徐々に運動強度を上げることが大切です。
②トレーニング方法
骨密度と筋肉量が低下すると、免疫力も低下することがわかってきています。たとえば、肺炎・敗血症などの感染症をはじめ多くの病気にかかりやすくなります。では、どうしたらいいのか。