インナーマッスル(深層筋)を鍛えて
しなやかな身体に!
筋力と健康には、
高い関連があります
指導
健康運動指導士
須賀 憲子さん
群馬大学教育学部卒、公立中学校教諭を経て
現在、県立心臓血管センターリハビリテーション課勤務。
(医)須賀内科医院専務理事、市町村健康促進事業などの講師。
私たちの身体は60歳ごろから、年齢を重ねるごとに筋肉量が減り始めます。
筋力が低下するとサルコペニア(加齢や疾患により、握力や下肢筋・体幹筋など全身の筋力低下が起こること)という状態に陥り、歩く、身体を支える、物を持ち上げるという基本動作ができなくなります。サルコペニアに陥ると、日常生活に支障が生じるだけでなく、転倒による骨折や、内臓機能の低下による生活習慣病から脳梗塞や心筋梗塞などの命に関わる疾患や認知症などが発症しやすくなるといわれています。
いつまでも自立した生活を維持していくためには、適度な運動をして、筋力を維持することが大切です。
深層筋(身体の奥深くにある)と
表層筋(身体の表面を覆う)
表層筋は、承知のとおり体表面を覆っている筋肉なので、直接触ったり見たりすることができる筋肉です。それに対し深層筋は、体の奥にある筋肉(インナーマッスル)の総称です。身体の表面にない筋肉なので、私たちは直接触れたり見たりすることができません。赤身を帯びて見えるため赤筋とも呼ばれ、収縮速度が遅いため遅筋ともいわれます。持久力に富み疲労しにくい性質を持つ筋肉です。
この筋肉を鍛えることにより、うまく姿勢を保持でき、股関節や肩関節などの位置をバランス良く保ちながらしなやかに身体を動かせるのです。日頃からインナーマッスルを鍛えておくと、年齢を重ねてもうまく身体のバランスを保つことができ、転倒しないで済んだり、すらりとした美しい姿勢を保ち続けることができます。無理なくできる運動から少しずつ続けましょう。
生活活動で、
インナーマッスル(深層筋)を鍛えよう!
運動:その① 姿勢の矯正
仰向けになり両膝を曲げ、手のひらを下にして背面の腰部を床にゆっくり押し付けながらおなかを引っ込めます。(背骨を真っ直ぐに矯正するイメージで行う)
(123456)まで背面腰部を押し付け(78)で緩めます。(8×5回)
次に、肩から膝までが一直線になるようヒップを引き上げそのままの姿勢を維持します。(1234)で引き上げ、(5678)でゆっくり戻す。(8×5回)
- お問い合わせは日本健康運動指導士会群馬県支部(県立心臓血管センター内)
tel 027-269-7455(内線8332)
- 運動はかかりつけの医師の指導のもと適切に行いましょう