最適なリハビリ支援

理学療法士 高橋愛子さん

群馬県済生会前橋病院(前橋市上新田町)に勤務する高橋愛子さん(28)は、病気やけが、加齢などによって運動機能が低下した人たちにリハビリを指導する理学療法士。運動療法や物理療法などを用いて、自立した日常生活が送れるように支援する毎日だ。高校時代に「この道に進みたい」と決心して、念願がかなって資格を取得した。「患者さんの程度に合わせて、その人に最適なリハビリを提案していきたい」と張り切っている。

「最適なリハビリを提案できるよう日々勉強している」という高橋さん

悔しさがきっかけ 医学部の兄に憧れ

沼田市に生まれ、地元の女子高校で学んだ。5歳年上の兄が群馬大学医学部に進学し、医師を目指しており、自分にとって憧れの存在だった。その姿を見て自分も医療の道に進みたいと思うようになった。

高校時代、祖母が脳梗塞になった際、近くにいるのに何もできない自分。「悔しい」という思いが理学療法士を目指すきっかけとなり、兄と同じ群馬大学に進学した。

できなかったことが できる喜び共感

リハビリのサポートは医師の指示を受け、検査の数値などを見ながら、患者の運動機能に合わせた運動方法を提案していく。看護師や栄養士との連携も密にして、チームになって取り組んでいる。患者の年齢や生活環境、運動習慣、やる気などによって、メニューは大きく変わってくる。「あれも、これも」と何でも詰め込んでしまうと、患者の負担になってしまい続かない。焦らず少しずつやっていく。「何が足りなくて、何が必要なのか」一人一人を思い浮かべながら、その人のためになることを考えている。

リハビリは高齢になっても効果がある。日常の散歩や、テレビを見ながら手足の運動をするだけでもいい。何歳になっても、できなかったことができるようになる喜びは大きい。この喜びに共感して、患者とともに歩んでいきたい。

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