最適画像で 早期発見

診療放射線技師 善如寺 梓さん

一般的なエックス線検査のほかにCTやMRI、心臓をはじめとする血管造影検査や女性のニーズが高まっているマンモグラフィー検査など、診療放射線技師が携わる内容は幅広い。撮影後は主治医や画像診断医が診断のために行う「読影」で病変がわかりやすいように画像を的確に処理する。群馬中央病院(前橋市紅雲町)で働く善如寺梓さん(26)は「少しでも病気の早期発見・治療につなげたい」と医師の診断リポートを読んで学びながら画像処理の方法に工夫を凝らしている。

検査代を丁寧に拭いた後、笑顔で検査の説明をする善如寺さん

的確な処理で 病変わかりやすく

高校の職業選択のとき、エックス線検査のイメージが強かった診療放射線技師の仕事が幅広いことを知り、興味を持った。自然豊かな群馬でずっと暮らし続けたかったため、診療放射線学部のある県内の大学に進んだ。

月2~3回の当直業務に対応するため、就職後4カ月ほどで放射線検査機器の使い方とさまざまな撮影方法を全て覚えて8月には夜勤デビューを果たした。検査終了後は、異常のある部分がわかりやすいように、ルーティン以外にも縦、横などいろいろな断面の処理画像を担当の医師に提供している。二重三重のチェックを通じて病変を見落とさないことはもちろんだが、早期発見につながったときは「とてもうれしい」。

検査受けて 治療につなげる

高齢者や体の不自由な患者さんがスムーズに検査できるように介助したり、不安を和らげるように丁寧に説明して表情を観察しながら検査を進めている。

患者さんにとって気の進まない検査でも、受けることによって病気の早期発見・治療につながる。一人でも多くの人に検査を受けてほしい。勤務して4年目になり「奥の深い仕事だ」と感じている。病変の発見に力を尽くすため、「毎日が勉強」と意欲的に取り組んでいる。

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