フレイルを 予防する運動

健康運動指導士
指導 健康運動指導士 今井 美子さん

上武大学非常勤講師
NHK文化センター前橋講師
群馬県スポ一ツ協会
健康スポ一ツ指導者協議会所属

フレイルとは

最近、「体力がおちた」「食が細くなった」 など体が弱ってきたなぁと感じることはありませんか?心身ともに活力が低下した状態は、近年フレイル(=『虚弱』)と呼ばれます。

フレイルの状態ではまだ健康を維持していますが、要介護状態になる危険は高まっています。

加齢による筋力の低下(サルコペニア)や、心身機能の衰えは誰にでも起こる事です。

体からのサインを放っておかず、 気づいた時に適切な対策をとり、フレイルを予防して健康長寿を目指しましょう。

「1日の過ごし方を見直してみましょう!」

フレイルの方でも、日々の食事に配慮しながら適切な運動をすることで、健康な状態へ戻ることが可能ということが分かっています。まずは朝昼晩の食事、日中の運動、就寝、それぞれ量と内容を充実させて規則正しい生活をするよう心がけましょう。

まずはセルフチェック

  • 体重が減った:6ヵ月で2-3kg以上自然に減少
  • 疲れやすくなった:何をするにも、気が進まない
  • 握る力が弱くなった:ペットボトルのふたが開けにくい
  • 歩くのが遅くなった:横断歩道を青信号で渡りきれない
  • 外出回数が減った:出かけるのが億劫になった
いくつ当てはまりましたか?
  • 3つ以上は要注意!フレイルの可能性
  • 1~2つはフレイル予備軍の可能性
気づいた今が予防を始めるタイミングです。

フレイル予防の3つのポイント

ポイントは、「栄養」をしっかり取る、「運動」を継続する、そして「社会参加」です。

筋肉のもととなるタンパク質とビタミンを十分に含むバランスの良い食事をとり、有酸素運動(ウォーキングなど)に筋トレをプラスしてしっかり体を動かし、家に閉じこもっていないで趣味やボランティアなど地域と関わり、積極的に外出しましょう。

自宅でできる運動

フレイル予防の運動は、自体重で毎日できる運動がおすすめです。

レジスタンス運動(筋トレ)とバランス運動を併用すると、筋力の維持とバランス改普により歩行や移動が安定します。

生活を振り返り、じっとしている時間が多い場合には、座っている時間を減らすことから始めましょう。

富岡市のフレイル予防の取り組み ~健康寿命の延伸に向けて~

フレイル予防に力を入れる富岡市では、65歳以上を対象に、介護予防を目的とした「いきいき健康教室」を市内57会場で開催しています。高齢者の転倒予防の為に考案され た「富岡シルク体操」を中心に健康運動指導士の指導のもと、脳トレ体操、筋カトレーニング、ボールを使った体操やレクリエーションなど、楽しみながら体操教室を行っています。また、フレイルを予防するため、歯と口の健康講座や栄掟指導も併せて行っています。

いきいき健康教室を通じて、健康づくり(介設予防・認知症予防等)をはじめ、仲間づくりや地域づくりに繋げていくことを目指しています。(富岡市健康推進課長 大崎 渉)

  • お問い合わせは日本健康運動指導士会群馬県支部(県立心臓血管センター内)
    tel 027-269-7455(内線8332)
  • 運動はかかりつけの医師の指導のもと適切に行いましょう。
発行
上毛新聞社営業局「元気+らいふ」編集室
FAX.
027-254-9904