群馬リハビリテーション病院
院長 眞塩 清さん
股関節疾患の症状を改善するためにおこなう運動の目的は、痛みをやわらげることや、股関節を動かすために必要な筋力の維持です。痛みにより不活動になると、筋力低下が助長され、動きもさらに悪くなり、悪循環に陥ってしまいます。そうならないためにも、股関節の可動域を広げ、筋肉を鍛える運動をして、股関節の安定性を高め、痛みをやわらげたりすることで、生活の質を維持・改善することがとても大切になります。
ただし、股関節への衝撃が強い運動は避ける必要があるため、股関節への負担が少なく、脚の筋肉を鍛えることができる運動がおすすめです。今回紹介している水中運動や、その他にも固定式自転車をこぐことなどがあります。また、手軽に自宅でできる運動を継続することも効果的です。
また、症状が進んだ方は、杖を使用して頂く事も大切です。健側(症状のある股関節の反対側)に杖を持つことで、股関節にかかる荷重は非使用時の約3分の1になります。