こんな時こそ ラジオ体操で 体力維持を!!

健康運動指導士
指導 健康運動指導士 桜田 敬子さん

NPO法人全国ラジオ体操連盟
指導委員
日本体育大学卒
NHKラジオ体操アシスタント出演

ラジオ体操は特別な道具も場所もいらず、「いつでも、どこでも、だれでも」約3分間ででき、全身にほどよい負荷を与える有酸素運動です。

神奈川県立保健福祉大学健康サポート研究会が、ラジオ体操を続けている55歳以上の男女543名を対象に健康調査を実施したところ、ラジオ体操を継続している人は精神的健康が良好で、活力にあふれた生活をしているという結果が明らかになりました。

今回は長年なじみの深い「ラジオ体操第1」をより効果的に行う方法を解説します。のびのびと気持ちよく行い、ぜひ健康づくりにお役立てください。

<ラジオ体操第1の運動説明>

① 伸びの運動(運動の準備)

息を大きく吸いながら両腕を前から上に引き上げ(1,2)、全身をゆったりと気持ちよく伸ばし、息を吐きながら両腕を横から降ろします(3,4)。足裏で床(地面)を押し上下に体を伸ばします。

② 腕を振って脚を曲げ伸ばす運動(下肢の筋肉を刺激し、血流を促す運動)

腕を交差から横に振りながら脚を曲げ伸ばします(1,2)。リズミカルにかかとを上げ下すことにより、ふくらはぎのポンプ作用で全身への血行を促します

③ 腕を回す運動(肩関節の柔軟性を保つ)

両腕を交差から大きく外へ回し(1,2)、広げた腕を内側へ回します(3,4)。体幹に力を入れ、良い姿勢で肩の力を抜き、大きく円を描くようにリラックスして回します。遠心力で肩回りの筋肉を伸展し、肩、肩甲骨周りをほぐします。(肩こり予防)

④ 胸を反らす運動(良い姿勢を保ち、呼吸筋を意識して深い呼吸をできる体をつくる)

左足を開いて行います。両腕を横に振りながら(1,2)大きく息を吸い込み(3)、体の前で交差させながら息を吐き出します(4)。胸郭を開きやすくするため、3で手を振りあげた時に手のひらが上になるように腕を腕をねじり、胸を張るようにしましょう。

⑤ 体を横に曲げる運動(体側を伸ばして背骨の柔軟性を保つ)

足を開いて行います。右腕を真横から振り上げて体を左に曲げ(1)、腕を下ろし体を起こします(2)。運動を2回繰り返します(3,4)。次に左腕も同様に2回繰り返します(5,6)(7,8)。腕の引き上げと同時に、背筋を伸ばしてから横に曲げ、おへその位置を固定して視線は正面で。肘を伸ばすと脇腹が良く伸びます。

⑥ 体を前後に曲げる運動(背骨の前後方向の動きをよくする)

足を開いて行います。上体の重みを利用して3回(1~3)前に曲げ、上体を起こします(4)。背中、おしり、モモの裏を伸ばすことが目的です。次に両手を腰の後ろにあて、腰を押し出すようにゆっくりと上体を反らします(5~7)。あごから胸、おなか側を伸ばし、再び上体を起こします(8)。

⑦ 体をねじる運動(背骨を柔軟にし、腰周辺の血行を促す)

足を開き、かかとを着地して、下半身を固定して行います。左方向から腕を体に巻き付けるように振り、左右交互に4回ねじります(1~4)。(でんでん太鼓のイメージで)次に遠心力を利用して左斜め後ろに腕を振り上げながら体を2回大きくねじります(5~7)。(8)で腕を体側に戻し、反対方向も同じように行います。腰部の筋肉の血行を促し、胃腸にも刺激を与えます。

⑧ 腕を上下に伸ばす運動(素早い動きで瞬発力を高める)

左足を横に出しながら、腕を曲げて指先を素早く肩へ(1)。かかとを上げ全身に力を入れて素早く腕を上に伸ばします(2)。かかとを下ろしながら腕を曲げて指先を肩に戻します(3)。左足を戻しながら腕を下ろします(4)。同じように右足を出して行います(5~8)。全身に力を入れてきびきびと。転倒や突発的な事故けがの予防が期待できます。

⑨ 体を斜め下に曲げ胸を反らす運動(2種類の複合運動で姿勢を整え呼吸力を高める)

左足を開いて上体を左足方向、斜め下に2回曲げます(1,2)。上体を起こし(3)、腕を斜め後ろに引いて息を吸いながら胸を反らします(4)。右足方向も同じように行います(5~8)。腕を広げたとき、手のひらを上に向けるようにしましょう。

⑩ 体を回す運動(腰部の周囲をほぐし体幹を整える)

足を開いて行います。肘や膝を伸ばし、呼吸を止めずにリラックスして行います。両腕を右にそろえて息を大きく吸い込んで、息を吐きながら左方向へ上体を回します。肘を伸ばし腕で体を引っ張るように意識しながら体を回します。(1~4)。目線は手を追いかけるように。右回しも同じように行い繰り返します(5~8)。交互に行い最後は左足を戻し良い姿勢に戻ります。

⑪ 両脚で跳ぶ運動(脚部の柔軟性を高めて、筋力アップ)

両脚、つま先を揃えて真上に4回軽く跳びます(1~4)。足首、膝、股関節を柔らかく使いバネのように弾みます。両膝をつけながら内転筋を使うことによりO脚予防になります。次に大きくジャンプしながら両腕を横に上げ両足を開き(5)閉じます(6)。手を開くときに体を引き上げるようにします。2回開脚ジャンプします(7,8)。

⑫ 腕を振って脚を曲げ伸ばす運動(弾んだ呼吸を落ち着かせる)

腕を交差して始めます。②と⑫の運動は名前も運動も同じですが、狙いが違います。②は血行を促進させて全身を目覚めさせていく役割ですが、⑫では、体操の終わりに向けて呼吸を整え、全身をクールダウンさせることが狙いです。伴奏も少しゆったりとなっています。

⑬ 深呼吸

両腕を前から上げて深く息を吸います(1,2)。両腕で円を描くようにし、横から下ろしゆったりと息を吐きます(3,4)。深呼吸は意識的な深い呼吸、いわゆる呼吸運動です。心身ともに整える役割がありますので丁寧に行いましょう。

どんなエクササイズでも大切なことは、無理なく継続していくことです。継続していくことで効果が期待できます。

ラジオ体操は1回約3分でできる安全で効率性の高い運動です。ラジオ体操のコンセプトは「いつでも、どこでも、だれでも」です。外出がままならない方、これから運動を始めたい方、運動が苦手な方でも、ぜひなじみのある「ラジオ体操」を見直してみましょう。足りない方は、ウォーキングやスクワット運動などと組み合わせて行うと、より効果的な運動になります。

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