発育発達に
沿った動きで
健康づくり運動
指導
健康運動指導士
赤石 国明さん
一般財団法人
日本コアコンディショニング協会
マスタートレーナー、B級講師
公益財団法人
前橋市まちづくり公社
スポーツ健康部スポーツ振興課
ヒトの基本機能の再学習
木がたくさんの葉を茂らせるためには太い幹が必要です。この幹を支えるには、しっかりとした根が不可欠です。
これを人にあてはめてみると、葉は「日常生活動作・スポーツ動作」、幹は「筋力・持久力・柔軟性などの体力要素」、そしてこれを支える根がヒトの基本機能である「姿勢・安定性・効率の良い動き」といえます。
土壌である「生活環境」を振り返ると、車社会やパソコンの普及など、いろいろと便利になった反面、体を動かす機会が減ったり、偏った体の使い方をしていることに気づきます。
そこで、生活環境の変化で低下してしまったヒトの基本機能を、再学習しましょう。
発育発達に沿った動き
赤ちゃんは誰から教わるでもなく、自ら立って歩けるようになります。この発育発達の過程の中で、ヒトの基本機能を効率よく身につけています。
したがって、全ての運動の基本である「重力に適応して姿勢を保持する能力」「歩行を効率よく遂行する能力」を再び獲得(正常化)するために、赤ちゃんの発育発達に沿ったエクササイズをすることをお勧めします。
1、寝返りエクササイズ
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足を伸ばして仰向けになり、頭の上で手を合わせます。
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寝返る方向に腕を振り
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腕→頭→胸→腰→脚の順で回りましょう。
2、パピーポジションエクササイズ
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上体を起こして両肘でからだを支えます。
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片手を床から離して遠くに伸ばしてみましょう。
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反対側の手も同じように伸ばします。
3、腹這いエクササイズ
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両手両足を伸ばして腹這いになります。
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片側の肘と膝を合わせましょう。
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反対側も同じように繰り返します。
4、四つ這いエクササイズ
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両肩の下に両手、両股関節の下に膝がくるように四つ這いになります。
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右(左)肘と左(右)膝をおへその前あたりで合わせましょう。
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右(左)腕と左(右)脚を遠くに伸ばしましょう。
5、立位エクササイズ
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蹲踞の姿勢で座り、両手を伸ばして頭の上で合わせます。
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立ち上がりながら、手のひらを外側に向け肘を曲げます。
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再び、蹲踞の姿勢に戻りましょう。
- お問い合わせは日本健康運動指導士会群馬県支部(県立心臓血管センター内)
tel 027-269-7455(内線8332)
- 運動はかかりつけの医師の指導のもと適切に行いましょう。