各種依存症の相談体制を充実させるため、昨年4月に県が「依存症相談拠点」に指定した、県こころの健康センター(前橋市)の支援体制などを紹介する。
同センターは、さまざまなメンタルに関する電話相談を受け付けている。新型コロナウイルス感染症に関わる相談が増えたことで、平日のみだった電話相談を6月から土日祝日にも拡大。今年6月末現在の相談件数は約2000件で、昨年同期と比べ、1.5倍以上に増えている。
依存症の相談で多いのは、アルコールの飲み過ぎや暴力、ギャンブルでの借金問題などで多くは家族から寄せられる。同センターでは、電話相談のほかに、医師による個別の面接、本人向けの治療回復プログラム「回復支援塾」(毎月2回)、家族が本人との関わり方を学ぶ「依存症家族教室」(毎月1回)を開いている。
回復支援塾と依存症家族教室では、依存症の悩みを抱える自助グループのスタッフも参加。意見交換などのミーティングを通して依存症を学び、最善の方法を考える。依存症に悩む人たちが置かれた状況を客観視でき、治療に進むための窓口となっている。
同センターの担当者は「本人も家族も一人で抱え込まないでほしい。依存症は回復する病気。困ったことがあったら気軽に相談してほしい」と呼び掛けている。
同センター(027・263・1156)平日・午前9時~午後5時、土日祝日・午前9時~午後1時半。