新型コロナ・インフル対策
受診前に電話
かかりつけ医に
新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)とインフルエンザが同時流行した際に多数の発熱患者らに対応するため、県は11月から新たな相談、診療・検査体制の運用を始めた。これまで新型コロナに関する相談は、専用コールセンターや保健所で対応していたが、直接かかりつけ医など身近な医療機関に電話で受診予約する方針に転換。対応可能な診療所等が迅速に診療し、医師の判断で必要な検査を行うことで、感染拡大防止を図る。
「診療・検査外来」を指定
発熱などの症状があったら、かかりつけ医や近くの診療所等に電話で受診予約をする。各地域の病院・診療所のうち、発熱患者らの診療・検査に対応可能な300を超える医療機関が、県から新たに「診療・検査外来」に指定された。
一方で、電話したかかりつけ医などが指定を受けていない場合、必要に応じて「診療・検査外来」を案内。状況によって、感染リスクを考慮した「発熱外来」(県内15カ所)や「PCR検査センター」(同13カ所)を案内することもある。濃厚接触者らは、保健所を通じて主に「帰国者・接触者外来」(同29カ所)が診療・検査を行う。
「診療・検査外来」を加えた新たな体制では、1日当たり最大の検査需要を上回る約8000人の検体採取が可能になると見込まれる。
相談先に迷ったら
これまで相談窓口になっていた「県新型コロナウイルス感染症コールセンター」と「帰国者・接触者相談センター」(各保健所)は「受診・相談センター」に名称を変更。かかりつけ医がいない、相談先が分からないといった相談を受け付け、「診療・検査外来」を案内する。
新型コロナが陽性だった場合、入院治療が必要な人のほか、心臓病や肺疾患、糖尿病など持病のある人や高齢者は、重症化リスクがあるため、感染症指定医療機関などに入院する。病床がひっ迫することを防ぐため、無症状や軽症の人は宿泊施設(ホテル)での療養となる。
県保健予防課は「発熱症状などのある人はかかりつけ医などに電話して指示を受け、相談先が分からない人は『受診・相談センター』に問い合わせてほしい。受診の際は必ずマスクの着用を」と呼び掛けている。