テレワークやオンライン授業の推奨で、大人だけでなく子どもも目を酷使する環境が増えています。特に15歳までの子ども(小児)の目は、形や大きさ、見る機能や目を動かす働きが発展途上です。「見る環境」が発達に悪影響を及ぼさないよう、目に負担をかけないような生活を工夫し、家族みんなで眼精疲労を予防しましょう。
厚生労働省の調査(2008年)によると、仕事でパソコンなどの情報端末を使用するVDT作業で身体的な疲れや症状を感じる人の割合は68.6%で、そのうち9割以上が「目の疲れ」7割以上が「首や肩の痛み」を訴えています。小児でもパソコンやタブレットなどの画面を長時間見続けることがあり、日本眼科医会では「眼精疲労の低年齢化が進んでしまう」と注意を呼び掛けています。
作業1時間で10分休む
パソコン作業や読書など長時間手元を見続けると、目のピントを合わせるための毛様体(もうようたい)筋が緊張し続けます。作業が1時間以上続くときは10分ほど目を休め、遠くの景色を眺めるなどして毛様体筋をリラックスさせましょう。暗い場所の作業は瞳孔が広がるため、ピントを合わせにくくなり、毛様体筋の負担が増えるので注意が必要です。
休憩時はストレッチ
画面を見続けることで姿勢が悪くなり、頭を支えている首や肩の筋肉が緊張します。休憩時にはストレッチングや軽い体操をし、血液の循環を保ちましょう。首の筋肉の隙間には、顔や頭、腕へ向かう血管が走っています。筋肉の緊張がほぐれ血液の循環が良くなると、酸素や栄養素がスムーズに運ばれるようになり頭もすっきり。眼精疲労の予防になるだけでなく、仕事や勉強の効率もアップします。ぜひお子さんとも一緒に体操してみてください。