関節リウマチ患者の方が運動をする上でポイントとなるのは、痛みとどう向き合うかです。関節痛などで身体を動かすことを怠っていると、筋肉が硬くなり、関節はさらに動かしづらくなります。関節が硬くなると、全身の血流・体内循環が悪くなり、疲れが取れずに精神的にも前向きになれません。日常生活の中で少しでも運動を意識していくことで、より活動的で精神的にも充実した日々が送れます。
痛みのない範囲で
関節リウマチは、症状が落ち着く、再燃するを繰り返します。関節の炎症症状が強いときは、無理な運動は好ましくありません。1日のうちに症状が強い、和らぐ傾向をつかみ、自分の運動に適したタイミングを把握しましょう。
関節への強い負担は避けなければいけませんが、全く動かさないと関節周囲の筋肉や皮膚まで硬くなってしまいます。痛みによってかばうように関節を曲げた姿勢を続け、関節を伸ばすときに使っていた筋肉までも使わなくなり、かえって関節への負担が大きくなります。痛みのない範囲で筋肉や皮膚を伸ばす運動を心掛けていきましょう。
水中で筋力強化
関節に強い負担をかけずに筋力強化できる運動として、プールでの水中運動がお勧めです。水の浮力や粘質抵抗が関節への負担を自然と抑え、抵抗運動による筋力強化を可能とします。おへそ辺りまで水中に入れば、膝や股関節といった荷重のかかりやすい関節への負担が減ります。温水によるリラックス効果など、精神的にも良い効果が期待できます。継続的に運動するには、痛みを感じない、ストレスの少ない運動から始めることが重要です。