健康診断で指摘されることも多い高尿酸血症ですが、遺伝と生活環境が大きく関与する生活習慣病です。飽食の時代になり増加していますが、健診で指摘されて内科を受診する人以外に、足の関節が痛む痛風で整形外科を受診する人、尿路結石で泌尿器科を受診する人など、多くの診療科を受診するため、治療方針に違いが出ることもあります。
自覚症状が少なく、痛風でも痛みが治まると治療を中断してしまうことも多く、適切な治療や予防対策が重要です。予防対策は、食事療法と運動療法、飲酒制限が基本となります。肥満やメタボリックシンドロームは高尿酸血症と関連しており、エネルギーの摂取制限、プリン体・果糖の過剰摂取の回避が必要です。
果糖や砂糖、肉・魚などの高プリン体食材は、血清尿酸値(尿酸値)を上昇させるため、過剰摂取を控える必要があります。アルコールは摂取量が多いほど尿酸値が上昇するため、適量を超えないようにしてください。ビールはプリン体も含むため、特に注意が必要です。
食事療法と適度な運動を行っても尿酸値が低下しない場合には、薬物療法が必要となります。患者さんにあった薬剤が処方されますので、中断せずに治療を継続してください。