公立高入試 前後期一本化を提言 県教委検討委 多様な評価法示す

公立高入試の在り方を審議していた県教委の検討委員会(委員長・小林清前橋工科大教授)は、現行の前期選抜と後期選抜を一本化し、1回の試験で選考する制度に改めることが望ましいとする報告書をまとめ、26日に笠原寛県教育長に提出した。試験結果や中学校の調査書などを評価する観点、段階を複数設け、多様な尺度で子どもたちの力を測る新モデルを示した。県教委は報告書に基づき議論を重ね、パブリックコメント(意見公募)などを経て新制度案を固める。

報告書は現行制度の課題として①前期選抜で不合格を経験する多くの生徒の心の負担②長い試験日程による中高の授業時数の圧迫③採点などによる教職員の負担④感染症対応の追検査のための日程確保―を挙げた。前期選抜で不合格となった場合に後期選抜で不本意な志願先に変更する生徒がいることも問題視した。

検討委の報告書では、2月中下旬に2日間の日程で学力検査と面接などを行うモデルを提案。試験結果や調査書を基に、まず第1段階として現在の前期選抜の観点で、学校ごとに定める定員の10~50%の合格者を決める。評定や部活動の成果による評価に加え、新たに不登校経験や中退経験がある人、外国籍の人の学習意欲を測る観点も設ける。

次に第1段階で合格になっていない人を対象に、学力検査の結果を重視して、残る50~90%の合格者を決める。感染症などで受験できなかった生徒には、日程に余裕を持たせた上で追検査を行う。これらの結果を踏まえ、3月中旬に再募集を行う。

受験機会が減る不安感に配慮し、報告書は「前後期選抜の趣旨と内容を継承していることを周知」し、志願先変更期間を複数回設定することも求めた。導入時期については周知期間を踏まえた上でなるべく早期とし、新年度の中学1年生が受験する2024年度選抜以降であれば可能との見方を示した。志願理由書の見直し、出題範囲の精査、出願の電子化なども提起し、全県一学区制は維持を求めた。

県外では埼玉県などが試験を1回とし、調査書や面接、学力検査の比重を変えながら段階的に合格者を決める手法を採っている。

委員長の小林教授は「現行制度でも丁寧に評価しているが、新しく対応しなければならない課題が出てきている」と述べ、笠原教育長は「報告を踏まえた方向性で具体的に考えていく」とした。

検討委は市町村教育長や小中高校長、PTAの代表と識者で構成し、昨年9月から議論してきた。(3月27日上毛新聞)

 

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